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2017/06/21

清水さば7時間の旅路~活魚車輸送システム~

神戸へ週2回 創生資金で購入  高知県漁業協同組合清水統括支所

【清水】土佐清水市の県漁協清水統括支所は17日、新しく購入した活魚車による「清水さば」の輸送を始めた。送り先は昨年7月に開店した神戸市の居酒屋「土佐清水ワールド3号店」で、車輌購入費には地方創生資金が充てられた。同支社は「一定の注文さえあれば活魚を届けられる独自の体制が整った」とし、販売拡大につなげたい考えだ。
同店への輸送で、支所は早い時期から自前の車輌を用意する予定だったが間に合わず、これまで幡多地域の水産業者からレンタルしてきた。開店から昨年末までに計18回、1回60~100匹ほどを搬送。しかし、貸主の都合や夏場の不漁などで、店側が望む頻度での輸送はできていなかった。
待望の活魚車は4㌧で、水温調節できる2400㍑の水槽を備えた。費用約1500万円は、清水さばの販売拡大を目指す市が、国の地方創生交付金を活用し全額補助した。
4ヶ月ぶりの発送となったこの日は、水槽に清水さば85匹とチョウタロウ100個を積んで支所を出発。約7時間半で神戸市に到着した。
支所の前身、清水漁協は1996年にも活魚車を導入。関西方面に清水さばの売り込みを図ったが、排ガス規制強化や漁協の方針転換で事業を中止した経緯がある。
新車両は当面、土佐清水ワールド向けに週2回活魚を運ぶ予定。同支所はさらに、独自の輸送ルートを生かして、水産物の新たな販路を探る。岡林大志支所長は「県外の売り先を増やすのが大事。一度になるべく多く運び、効果的な事業にしたい」と話している。

 

郷土の至宝を、生きたまま神戸へ運ぶプロジェクト。
土佐清水市がブランド化を推進する清水サバ。
漁師によって一本釣りで一尾ずつ釣り上げられ、人の手が触れないように
針をはずし、生きたまま土佐清水の漁港に水揚げされているという究極の食材だ。
コリコリとした歯ごたえで格別のおいしさ。これまで「土佐清水ワールド」では、清水サバを生き締めにして仕入れるという最高の方法をとっていたが、「地元でしか味わえないあの食感を伝えたい」という土佐清水市と地元漁協が活魚車を用意。
生きたままの清水サバを、なんと土佐清水市から神戸まで届けられる流通体制が整えられた。これに合わせ、土佐清水市との提携協定による3号店の出店プロジェクトも進んでいる。

土佐清水が誇る海のブランド「清水さば」は、黒潮で揉まれたプリップリの食感が魅力。
身はトロのように脂がのり、下の上でとろけるような甘みは、一度食べると忘れられない美味しさ。漁師が毎日食べたいと言うほど、その味わいは絶品です。