郷土と
地域を
つないだ
Story.1
ワールド・ワンの創業者、河野圭一。
沖縄ののどかな風景と、温かな人たちが好きで、何度も訪れていた。
ある日、河野が現地で目にしたのは、
山積みに捨てられた「田芋(たいも)」という沖縄の郷土食材。
そして、その生産者である農家のおばあちゃんの悲しそうな顔…。
テレビドラマの影響で沖縄料理は日本全国で大ブームとなり、一時、沖縄の郷土食材は高騰した。
地元の人たちでさえ、入手困難になり、沖縄の現地農家たちは過剰な設備投資で増産を繰り返した。
河野が見た田芋の光景は、その沖縄ブームが去った後。
二束三文で売りさばくか、大量に破棄するか。借金だけは残る・・・翻弄される沖縄の現実を見た。
なんとかしたかった。
田芋をはじめ、すばらしい沖縄の食文化を。すばらしい沖縄の農家たちの将来を。
しかし経営者として社員はもちろん、
自分の家族さえ守ることができるかどうか…(当時はまだそんな時期だった)。
そうして河野が出した結論。
それは、「沖縄食材をブームに左右されず、安定的に生産できる世の中にする」こと。
きれいな水でしか育たない田芋を守ることは、沖縄のきれいな水を守ることにもなる。
食によって、ニッポンの美しい風景は守られる。
そして、そこで暮らす人たちはもっと熱く暮らすことができる。
田芋を使った、まったく新しいメニュー開発への挑戦がはじまった。
沖縄の農家さんから直接仕入れる田芋を使う、神戸ナンバー1のお店に選ばれた「沖縄料理 金魚本店」の超人気メニュー。研究を重ね、田芋の甘みと粘り気を生かして調理。まん丸のキュートな見た目で仕上げ、神戸女子たちのハートをつかむことに成功したロングラン商品だ。