郷土と
地域を
つないだ
Story.2
子牛を出産した後の母牛は、
たとえ世界が誇る和牛であろうと低価格でしか取引されない。
畜産農家にとって、仕事に誇りは持つことができてもビジネスとして成立せず、
後継者の育成も難しい。
そんな業界の現状を、沖縄のある美しい小さな離島にある牧場で目の当たりにした。
ワールド・ワンと、沖縄で郷土食材の卸業を手がける琉風株式会社は考えた。
「母牛を主軸にしたビジネスを、ワールド・ワンとして何かできることはないか」。
そうして生まれたのが、「琉球島和牛ブランド」プロジェクトだ。
河野たちは、ダメ元で各方面の扉をたたき、協力を呼びかけた。
そしてブランド牛の育成を手掛ける沖縄県立北部農林高校、
沖縄地域活性化支援事務局など沖縄の人たちと提携し、
沖縄県農商工連携事業に認定されて始動。
沖縄の母牛の肉質は大きく改善し、価値を向上させて価格取引を上げることに成功し、
「琉球島和牛」ブランドという新しい価値を生み出すことに成功した。
当然、ワールド・ワンの沖縄料理店のメニューに加えられ、神戸で大人気となっていく。
市場の常識をこえ、多くの人を巻き込んでチームを組むことで、新しい価値が生まれた。
おいしくて値ごろ感のある、沖縄で育った黒毛和牛。ワールド・ワンと琉風を中心に商品を企画開発。飼料開発は沖縄県北部にある山原牧場、飼料の飼育研究を沖縄県立北部農林高校の生徒が行ってい���。オリジナル飼料は自然保護の取り組みに力を注いでいる地元企業ヘリオス酒造が提供。